お客様探訪
第12回 株式会社 ファミリー食品
乾式自動皮むき装置
2014年6月14日取材
毎回、徳尾商事の商品をご使用いただいているお客様を訪ねる【お客様探訪】
今回は茨城県坂東市で食品工場向け食材を納品している 株式会社ファミリー食品様です。
代表取締役 鈴木 康二朗さんにお話しを伺いました。
家族でやるんだからファミリー食品だな
熱心に語る鈴木社長
ファミリー食品は今年で25年目になるんです。その前は農協に10年いて、中卸のところに約10年、その時のお客さんで漬物屋の社長がいたんだけど、その人とお酒を飲んだ時に「協力するから自分でやってみないか」と話を持ちかけられたのが会社を始めたきっかけかな。
会社の名前も立ち上げるときに一所懸命考えたんですよ、あれこれと。
そんなある日の朝起きた時に「家族でやるんだからファミリー食品だなと」ポッと出てきた。
お客さんの社長からは「こんなファミリー食品なんていい名前を考えられるはずがないと」自分が考えたと信じてもらえない。

息子は他に就職してたんだけど、ある日肺炎になって会社を1ヶ月くらい休んで家に帰ってきてたんだよね。
そのときに、「お母さんの手伝いでもしろよ」ということでそのまま今も働いてる。
二男も他で働いてたんだけど、リーマンショックの時に派遣切りにあって帰ってきた。
会社の売り上げが一番落ちて最低の時だったのに。仕方なく使ったけどね(笑)。
そんなんで今は、母と妻と妻の両親、子どもも三人ともで「ファミリー食品」ですね。
「強い農業づくり」というのを意識して地元の野菜を
茨城のこの辺では、なんでもできるんだけど、多いのは、白菜、レタス、サニーレタス、キャベツの葉物が多いかな。
私の生まれた中生子(なかおいご)の周りが区画整理で畑をちゃんと整理した。大雨が降っても冠水で流れるとか、干ばつの場合は霞ヶ浦から水がちゃんと来るように。だから大雨が降って他の産地では作物が駄目になっても、この辺ではしっかりした物が出来る。

じゃがいも皮むき後の芽取り作業
でも、高い時はレタスが1箱8,000円から10,000円しちゃう。だからといって高い値段では出せないでしょ。
そうならないために契約栽培をやっている。
「強い農業づくり」というのを意識して地元の野菜を出来るだけ使うようにね。
農家さんも我々もお客さんもやっていけるっていうことで丁度いいかなと契約を増やしていった。今では仕入れの6割くらいが契約の野菜だね。

長年やってて、ある程度は進化していかなくちゃならないと、3年ぐらい前に「カップサラダ」の工場を作った。
要望に合わせての重量計測
1000から2000パックくらいからスタートして、今では4000パックとやっと順調になってきてスーパーの一部にも並ぶようになった。
この辺は農村地帯なので、当初は全然売れなかったけど、今ではお母さん連中がそういうものを買ってきて食べてるみたいね。
以前はみんな家庭菜園とか持ってたからそれを食べてたんだけど、今は仕事帰りに買って手軽に食べる傾向があるね、ゴミも出ないし。
うちでも家庭菜園でゴーヤとかきゅうりとかなすとか作ってます(笑)。
ユーザーの希望にも細かく対応している
「ここまでやったのかと」言うお客さんが大半
「流れ」を考えられた新工場
強い農業づくりっていうのと、お客さんのニーズに応えようということで、新しい工場を建てた。
かなりプレッシャーとかリスクはあったけど「まあ、今やるしかないな」と。
この4月から稼働したんだけど、やっぱりやって良かったなと思いますね。

新工場を見に来たお客さんには「予想以上」と評価されましたね。「ここまでやったのかと」言うお客さんが大半でした。
新工場を見るまでは当たり前の仕事、当たり前の工場、という考えだったみたいで、「ここまで衛生的に、近代的にやったんだな」っていうお客さんが多かったね。
それも、工場を作るにあたって動線もそうだけど、汚染区域から衛生区域に勝手に行かないような人の動きに重点を置いた。
大腸菌や黄色ブドウ球菌もみんな人間もともと持っているわけだから、それを手洗いや衛生管理でいかになくすか。
それと、野菜の洗いと殺菌。それをふんだんに水を使ってやることが大事かなと。
衛生にも十分に気を使っている
じゃがいもは形が残ってて評判がいい
訪問時は人参の皮むき作業中でした
じゃがいもと人参は皮むき装置で剥いてます。じゃがいもは小さいのと大きいのと1日1tくらい。人参が2t半くらいかな。
お客さんによって規格も用途も様々だし、要望がだんだんと上がってきたから。
最初は洗うだけでいいよ、今度は剥いてほしいという感じでね。芽はついててもいいって言ってたお客さんもやっぱり芽も取ってもらおうかなとか、手間かかるようになっちゃって。
ごろごろサラダみたいに形を残して使ってもらってるのもあるから潰してしまっては何にもならない。
だから皮むきしたじゃがいもは形が残ってて評判がいいんだよね。安いからあんまり売りたくないんだけど(笑)。
機械を導入してから浄化槽がいらなくなったし生ゴミで出せるのもいいよね。
前に使っていた機械は水も大量に使うし、じゃがいものでんぷんがコンクリートみたいにかたくなっちゃってたから。
そういったところではこの機械は画期的だよね。
野菜を作るのは機械じゃなくて人間だから
時間さえあれば産地をまわって顔を見せて話をしてることが多いかな。野菜を作るのは機械じゃなくて人間だから、信頼関係が一番。
コミュニケーションは大事だから、社員を募集するときも酒を飲めるか飲めないかという事はひとつの注目ポイントだよね(笑)。お祝いで飲むとか、腹割って話すとかあるからね、社員同士だったり、お客さんとだったり。
終始笑顔でお話いただきました

先日トマトの屑が1日500kgくらい出るのを何とかならないかと相談を受けたので、トマトのサンプルもらってきて業者に頼んでトマトケチャップを作った。そういったことをこれからやっていこうと思ってます。
地元のものを使って完成品を作って売り出していこうかなと。
今回鈴木社長には「ファミリー」ということば通りアットホームな職場にて終始なごやかにお話をいただきました。
ファミリー食品は、地元を大切にしてより良いものを生み出そうという熱意のある会社です。
今回、訪問した株式会社 ファミリー食品について
株式会社 ファミリー食品
【販売協力店様】 
 SJMジャパン
■設置機器
・【乾式自動皮むき装置】DP-20
株式会社 ファミリー食品
茨城県坂東市生子1542-2
TEL 0280-88-7365(代)
FAX 0280-88-7364
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PROFILE
鈴木 康二朗
【茨城県坂東市生まれ】
1955.11.16生
生まれも育ちも坂東市。
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