お客様探訪
第19回 はなまる青果 株式会社
乾式自動皮むき装置

2017年4月22日取材
毎回、徳尾商事の商品をご使用いただいているお客様を訪ねる【お客様探訪】
今回は岡山県倉敷市で野菜加工工場をされているはなまる青果株式会社の専務取締役 花田佳久様にお話を伺いました。
人が一番、人との縁は特に大切にしています
バイタリティ溢れる花田専務
岡山は晴れの国だと聞きましたが

年間雨量が少ないので晴れの国と言われてますね。ちなみに自分用の長靴持ってますよね?
岡山の人は長靴持ってる人少ないと思いますよ。今はおしゃれで履いたりとか増えてきたんですが、僕らの幼少時代は他の地方から来た転校生が岡山の人は雨降ってるのになんで長靴を履かないんだって驚いてました。あと、災害が少ないですね。中国山脈と四国山脈の間に挟まれてるので、台風の目が見えるくらいです(笑)。広島になると雨が多いんですけどね。

岡山弁で「もんげぇ」っていうんですか、あれは・・・

言わない事はないかもしれないですけど倉敷では「ぼっけぇ」と言っていますね。ある程度の年代の方だと「ばんこ」とも言いますね。どれも「凄い」って意味です。
僕も「もんげぇ」は妖怪ウォッチで知りました(笑)。

はなまる青果さんは設立平成26年となっていますが、会社を始められたきっかけをお聞かせください。

父親が倉敷大果という会社をやっていて、その水島支店、玉島カット工場を買い取りました。
僕、双子の兄なんですけど、この会社を始める前に二人で塗装、防水の仕事を丁稚からスタートしてそれぞれ親方について24歳で独立したんです。
27歳の時には飲食店を小さなお店で始めて、そこで一つ会社を作って二本立てでずっとやって来たんです。

和風ダイニング 和華
岡山県倉敷市阿知3丁目8-3
TEL:086-422-2201
リーマンショック

2008年、アメリカ合衆国の投資銀行「リーマン・ブラザーズ」の経営破綻(はたん)が引き金となった国際的な金融危機とその後の株価暴落などのこと。
※「リーマン・ショック」は和製英語

飲食店はリーマン・ショックまでは順調でしたね。リーマン・ショックの時に、立ち退きがあって、その時にたまたまテレビで「場所は歩いて探さないといけない」という旨の番組をやっていたので倉敷を歩こうと、歩いて父親の友人だった今のお店のオーナーにあたって。
40坪くらいで探してたんですけど、そこは1階が76坪、2階が60坪だったんです。けど、オーナーさんが仕切って使いたい分だけ使っていいよって言ってくれて。
それが今から8年前ですね。結果、今は全部借りてます。(和風ダイニング和華)
赤坂に仲間と合同会社作って6月に「赤坂バル横丁」の店がオープン予定です。

はなまる青果という名前になった理由は?

父親がつけました(笑)。他にも候補はあったんですが、ある方に見ていただいてその中ではなまる青果が一番良いということになりました。

会社のモットー、理念などありますか?

仕事自体は人、モノ、金の順番ですね。お金儲けをするために何かのモノを作るために人が要るというふうになると、人が一番最後じゃないですか。
人がいるから、サービスや商品を考えて、お金が入ってくるという順序を間違えてはダメだなと思いますね。あとはご縁ですね。お客さんもそうですし、従業員もそうですし。
接客、心使い、気遣いが人を作ると思いますね。責任感と思いで人間いくらでも変わると思います。

業務エリアは岡山県ですか?

岡山が多いですね、岡山市、倉敷市、総社市、あとは広島の福山までは行ってますね。

取引先はスーパーとかが多いんですか?

いえ、スーパーはこれからですね。今は介護施設、病院、飲食店、お弁当屋さん、学校なんかもありますね。それらがメインですね。

従業員の方もテキパキと仕事をこなす
多品種の野菜で多様の要望に対応している
一番多い、または得意な商品は何ですか?

やっぱりカット野菜ですね。うちはキャベツもありますが葉物よりも土物根菜類、玉ねぎ、牛蒡、大根、人参などが非常に多いですね。
お客さんの要望に応える手切りやカットもやってるんでそこが一番じゃないですかね。

お客さんに合わせて作るっていうところが結構大変じゃないですか?

大変ですね。人手不足ですしね。

どういった要望が多いですか?

単純にグラム合わせとかが多いですね。例えば乱切りですね、機械でやると乱切りはバラバラにしかならないですけど、乱切りの一つをだいたい何グラムにしてほしいとかですね。入居者に個数で取り分けるので。
ジャガイモもグラム指定とかありますね。

栄養価だったりカロリー計算ですか?

おそらくそうだと思います。

お客さんの求められるところはかなりシビアですね

そうですね。そこがうちの強みでもあります。それに付随して原体野菜なんかも納品できるので。それだけだと人件費がかかり過ぎて合わないと思いますから。

確かに手間ですよね、地元のモノを優先して使うとかありますか?

いえ、ないですね。地産地消は好きなので、原体野菜や地元のモノがあればなるべく使いますけど、通年通してとなると無理ですね。
野菜や果物を育てるには良い環境が必要なのですが、岡山といえばコレというような特化した野菜というのはそんなにないですよね。
強いて言えば果物で桃ですね。
あとはマスカットですね。シャインマスカット、桃太郎ぶどうなどいろいろ作ってますね。tettaワインも醸造を始めて頑張ってますね。

地元でも他業種の方とも積極的に交流、情報交換されている
気をつけていることとかあります?

クレームに迅速に対応することを心掛けてますね。自然の生野菜なのでクレームが無くなることはないと思ってますから。前もって処理したものが次の日になると変色があったり、野菜は生き物ですからね。
想定できないことも起きたりするので、減らす努力はもちろんですが起こってしまった場合の対処のスピードに気をつけてますね。衛生管理は当たり前の話ですから。

我が家も野菜は1個まんま買うことが少なくてカットされている野菜を買うことが多いんです。

昔はご近所付き合いがあったので余るものがなかったのに、今はモノを捨てる時代になった。ご近所にお裾分けとかそういった文化がなくなってきてますよね。

ちなみに専務の家族構成は?

両親、一番下の弟、僕、奥さん、子ども二人の7人家族です。

大家族ですね。サザエさんスタイル(笑)

「野菜1個まんま食べられる構成ですね」

野菜の旨味と栄養をもっと手軽に

こだわりの商品「ベジマミ」
お店でも販売中
御社で販売されてます「ベジマミ」についてお聞かせください。

「ベジマミ」はパック詰で連島の蓮根と牛蒡をパウダーにしたものです。9月にテストマーケティングして11月くらいからポロポロ置き始めて、今年(平成29年)の2月に東京ビッグサイトの展示会に出してこれから売っていきたいねと思っているところです。

蓮根、牛蒡は地元の特産ですか?

そうです、特に牛蒡はGI保護制度(地理的表示保護制度)に登録もされました。
「ベジマミ」は産地がはっきりしているので、ものの性質自体も変わらないから一定の味や品質を保てます。

今は何種類作られてるんですか?

販売しているのは3種類ですけど蓮根、牛蒡が主ですね。

オススメの使い方はありますか?

例えば牛蒡だと焙煎と普通のフレッシュがあるんですけど、カレーにはフレッシュより焙煎の方が合うし、炊き込み御飯だと焙煎よりフレッシュが合うので使い分けはできますね。

あとは卵焼きとか、アタリメを食べるときのマヨネーズに牛蒡の焙煎パウダー、醤油、一味で牛蒡マヨ、これ美味しいです。焼きおにぎりでマヨネーズと牛蒡パウダー、醤油と混ぜて塗って焼くと美味しいです。味噌汁とかシチューとか。何にでも入れれますよ。パンケーキやホットケーキとか、何にでも使えます。
寄せ鍋だったらフレッシュの牛蒡がいいね、すき焼きだと焙煎の牛蒡がいいねと選ぶ楽しみもあります。焙煎は食物繊維も取れるお茶にもなります。

蓮根はムチンという成分があってTVでもやってたんですけどアレルギー体質の改善とか免疫力アップの効果が期待されていて、ムチンは熱に弱いのでヨーグルトやサラダと一緒に食べると効果的らしいです。

※ベジマミは岡山のリョービプラッツさん、道の駅、JAさん関連のお店で販売しています。

特に手間のかかる里芋は天と地の差ですよ
皮むき装置についてはいかがですか?

じゃがいもも剥くんですけど一番活躍するのは里芋ですね。特に里芋は抜群にいいですね。

ありがとうございます。量にもよりますけどじゃがいも、里芋ですか

そうですね、普段はじゃがいもで、10月から3月4月くらいまで里芋は凄い手間がかかるので、処理が早いですよ。

【乾式自動皮むき装置】DP-20

実際剥いているサイズは?

2L以上ですね。

じゃがいもは先ほどメークインを剥いてましたけれどメークインが多いんですか?

ほぼメークインです。7月の終わり、8月には北海道のとうやを剥きますけど、あとはメークインです。

メークインが多いのはお客さんの要望ですか

要望です。岡山では「じゃがいも=メークイン」だと思っている人が多いです。

男爵とか他のものは?

あまり売れないです。ほぼメークイン指定なんです。

皮むき装置は弊社のホームページを見て問い合わせていただいたんですよね

そうです。問い合わせて、展示会を見に行って、それからですよね。
じゃがいも目的だったんですけど。

手間のかかる原料の工程で後処理の手間のかかり方はどうですか?

それも全然早いですよね。特に里芋は天と地の差ですよ(笑)。

ありがとうございます。最近は里芋を剥きたいっていうお客さんも多いんです
今後こうなったらいいなとかありますか?

強いて言えば肌がもう少しつるっとなればいいなと思います。

改良版も今年の展示会に出せるよう試作中ですしじゃがいもの芽取りロボットも出しますので機会がありましたら是非(笑)
縁を大切にしてとても面倒見の良い人柄が滲み出ている花田専務でした。本日はお忙しい中ありがとうございました。
今回、訪問したはなまる青果 株式会社について

■設置機器

・【乾式自動皮むき装置】DP-20
はなまる青果 株式会社
岡山倉敷市連島2丁目1-38
TEL:086-444-3288

Home Page

生鮮野菜・カット野菜・野菜パウダーのはなまる青果

PROFILE
花田 佳久
【岡山県生まれ】

1977年5月7日生
生まれも育ちも倉敷、ずっと坂津。双子の弟と共に塗装会社に始まり、飲食店、野菜加工工場とマルチに展開する。

 

TOP