第7回 有限会社 蛯澤物産 微酸性電解水生成装置 2010年6月12日取材 毎回、徳尾商事の商品をご使用いただいているお客様を尋ねる【お客様探訪】今回は茨城県桜川で玉ねぎを中心として野菜の加工をされている有限会社蝦澤物産様です。 社長自身も玉ねぎを生産されており、生産者として、そして加工者としてそれぞれの視点でいろいろとお話いただきました。 _蝦澤物産さんはおもにどのようなことをやられているんですか? 農産物加工をしている会社でメインの野菜は玉ねぎです。 他にも人参やキャベツ、牛蒡なども加工しています。 主に野菜の皮を剥いてカットしてまとめて食品加工業者さんに納入しています。 そこでそれがハンバーグになったり、冷凍食品になったり。 納入先は茨城の他、神奈川県などにもあります。 _どれぐらい毎日加工処理をされているんですか? 総勢27名で通常は朝から夕方までの作業ですね。 1日玉ねぎで6t位は加工します。納入先にもよりますが、ホールのままだったり、スライスやダイスカットとお客さんの要望に合わせて加工します。 _すごい量ですね。ところで使用される原料には指定などはあるんですか? 原材料の産地は国内産と決めています。国内産限定ですね。収穫できる時期などはありますが基本的には地元茨城のものを使用しています。玉ねぎの収穫時期が異なるので北海道の野菜も使います。今頃は茨城の玉ねぎの収穫時期なので茨城産を使用します。 私自身も元々農家ですから今も玉ねぎを生産していますし、地元の信頼できる農家さんにも玉ねぎを作ってもらっています。生産方法や作業方法なども教えていますので、安心できる原料を確保できていますよ。 この仕事を始めて30年 昔は原材料だけ供給していればそれで良かったのですが、時代なのかな、自社でゴミを出さないようにする加工業者さんが増えてきて。加工野菜だとそのまま使えるし人件費も削減できますしね。 今はうちで皮むきとカットなどお客さんの希望に合せて加工した形で納めることが多いです。 _順調にお仕事を展開されてきたんですね。 そうでもないですよ。それよりも農家さんがだんだんと高齢になって後継者の問題も抱えているので今後の不安はあります。 若い人はサラリーマンになることが多い。生活の為にそちらを選ぶことは仕方がない。農業は確実な安定がありませんから。 やはり茨城の農家では土地も狭いので農家さんも大体1日に軽トラックで運ぶ程度の生産量なんですよ。 別に僕も含めて農家の5人が集まって農業法人(いわせ農産株式会社)を立ち上げて農業の機械化も進めています。農家さんへ生産技術の指導にも参加しています。僕ら自身で出来ることをしていこうということでね。 _ところで社長ご自身はもともと茨城なんですか? 生まれも育ちも茨城です。 笠間高等学校農業科で農業について学びました。その頃とは農家スタイルも大幅に変わったね。今は時代なのかな、時間的にも経済的にも余裕がないんですね。 葉もの類は技術的には野菜工場でも生産はできますが、土ものの人参、大根、玉ねぎ、キャベツなどは野菜工場では生産できないんです。土で育つんです。 特にキャベツはハウスではできないので難しい。 _そうなんですか。 農産物は気候によって左右されるので元々の農家さんでも厳しいのに脱サラで農業を始めた人にとってはもっとたいへんだと思います。 稲作にしても担い手の人間がいない現状です。 北関東自動車道も来年のゴールデンウィークには全線開通予定だし立地的に条件もいいし、茨城は風土的にも物流的にも有利ですが・・・。 _ところで、少し仕事の話も(笑) いまお使いいただいている微酸性電解水の話ですが、もともと知っていただいたきっかけはなんだったんですか? ピュアスターは知り合いに紹介されて使い始めました。 それまでの殺菌には次亜塩素酸水を使ってました。 _次亜塩素酸ソーダのですか? そうそう、あの次亜塩素酸水のやつは、人手で希釈して使うので殺菌塩素濃度がばらついて一定にならないから流れ作業にならなかった。臭いも移ってしまうので殺菌後にもう一度水で洗浄しなければならなく作業効率は悪かった。 手間もそうだがかなり水を使用したからね。 次亜塩素酸水は殺菌塩素濃度が濃いと玉ねぎはピンク色に変色してしまうんです。そうなると殺菌はされているけど残留しているということで商品にならない。色もついてしまうし。 瞬間的に殺菌できると聞いて強酸性のオゾン水も試しました。殺菌効果はあったけど濃度が濃すぎると人体にも少なからず影響があるという恐れもあったし、鉄の器具も錆びてしまう問題があった。 装置の部品交換も多かったし いろいろな水は試してきたけれど、みんな一長一短だったね。 _微酸性電解水(ピュアスター)は使ってみてどうですか? 以前の次亜塩素酸水やオゾン水は溜め置きができないし使うときに希釈しなければならなかったけど、ピュアスターの殺菌水は溜め置きができるし、毎回一定の濃度で使用できるので便利です。 臭いも無いし残留性も無い。器具の錆びも無いし特に問題はありません(笑) 食材の洗浄、殺菌から最終段階の洗浄まで1日平均2000リットル使用してもランニングコストでかかるのは水と塩酸だけなので安心です。 野菜をカットするときにはピュアスターの水を流しながらカットするんです。細かくカットしたものにピュアスターの殺菌水が当たるので野菜の変色を抑える効果もあります。 使うとただの水になってしまうので水漬時には使用量には気をつけなければなりません。 菌自体は目に見えないですが、しっかり殺菌できてないと商品にならない。 どのくらいで効果が無くなって元の水に戻るかもう少し判り易くなれば作業はさらに効率良くなると思います。 今後はもう少しタンクを大きくするとか、水の量を増やそうと考えています。意外と他にも水の使用量はありますから。 _良いことばかりではなく問題点もあれば言ってくださいね。 しいて言えば機械自体の値段が高いかな。(笑)導入コストの面でね。 _勉強しますね(笑) _ところで社長は若々しいですけれど何かやっているんですか? 趣味はたまにゴルフに行くくらいです。昔は夏は山登り、冬はスキーとあらゆるものをしましたけど。 当時は車のキャリアにスキーを乗せて走っているのが珍しかったからね。 トニー・ザイラー 1956年、コルティナダンペッツォ冬季オリンピックにてアルペンスキー回転・大回転・滑降の金メダルを獲得し三冠を達成した、当時最高のスキープレーヤー。 ちょうど苗場のワールドカップでトニー・ザイラーが活躍したとき(笑) 僕は普通のスキーでしたけど。 _アクティブですね(笑) 今はゴルフだけ。飛ばなくはなったけどまだまだ負けません。(笑)この前は510ヤードのパー5で2オンしました、ドライバーで270ヤード、5番ウッドで240ヤードぐらいかな。 練習はしないからゴルフバッグは車のトランクに入れっぱなしですよ。下手に練習すると悪くなる。(笑) _北海道にもいらっしゃらないんですか? 行くのは茨城近郊が多いです。この辺は車で15分以内だったら5つはゴルフ場がありますから。 北海道にもゴルフで行きましたよ。北海道のゴルフはこっちと違って昼休みが無いんですね。でも空気が軽いような気がします。飛びが違いました。 芝や草の生え方も違うんでしょうね、ラフから出すのが難しかった(笑) _せっかくですから玉ねぎの話を聞かせてください。社長のお薦めの玉ねぎの美味しい食べ方って何かあるんですか? いろいろありますが生のスライスですね。本来はあまり水にさらさない方が良いです。3ミリくらいの少し厚めのスライスの方が栄養が逃げません。 スライスした玉ねぎにマヨネーズをかけて醤油を少したらすとおいしいです。鰹節も合いますね。 _でも生のスライスは辛味の強いものもありますよね。 玉ねぎは産地によって辛味が違います。北海道の玉ねぎは少し辛味が強いです。でも熱を加えることによってその辛味が甘味に変わるんです。 根っこに近い部分は辛味が強いので炒め物など加熱調理するときに使い分けると良いですね。 今は無農薬や有機栽培のものが流行っていますが、うちで生産している物では玉ねぎのような土ものは病気になりやすいので農薬は使います。もちろん使う肥料や農薬を厳選し必要な量だけで生産していますね。 残留農薬を検査して出荷しなければなりませんし。 それこそピュアスターでしっかり殺菌ができても原料自体が安全でないと意味が無いので気をつけています。 _ところで農薬ってやはり必要なんですかね? 日本の気候、四季や雨、湿度によって野菜は病気になるんです。 日本の農薬は世界でも厳しい基準に則って作られていますから実はかなり安全性は高いんですよ。もちろん使いすぎは問題ですがね。 僕もそうですし生産をお願いしている農家さんにも使用するものや使用する量は最低限で指導させてもらっています。 _僕ら一般の消費者から見ると有機や無農薬の方が美味しいようなイメージがありますが 有機野菜、無農薬野菜が必ずおいしいものという訳ではないと思いますよ。 無農薬で育ててもしっかりと育たない未成熟の野菜はやはりあまり美味しくないですよ。 無農薬なので病気や害虫の影響を受けやすくなるので量が取れないし、手間がかかるのでそういう生産方法のものは値段が高くなってしまいます。 無農薬で安全=おいしいには必ずしもならないと思っています。 今は価格が安くないとまず受け入れてもらえませんので、その上で安全で安心して美味しいものを安定して届けられるように努力しています。 _いろいろな苦労の上で僕らは購入させてもらって食べさせてもらっているんですね。 勉強になりました。 今日はお忙しい中ありがとうございました。 今回、訪問した蛯澤物産について 有限会社 蛯澤物産 〒309-1205 茨城県桜川市堤上241 TEL:0296-75-1468 FAX:0296-75-1339 笠間高等学校農業科で農業について学び野菜の加工工場を経営する傍ら自らも玉ねぎの生産をし、農業の機械化を目指している。 1951年生まれ。 ■設置機器 ・【微酸性電解水生成装置】アクアサニターユニット×2台